陰部の皮膚疾患
陰部の皮膚疾患
陰部だけでも色々な疾患により病変を作ります。ご自身の陰部に気になることがあればご相談ください。それが何科の疾患であるか迷う必要はありません。それが皮膚科疾患であっても泌尿器科疾患であっても診療及び治療が可能です。
1~3は「性感染症」をご覧ください。
リンパ管炎、pearly penile papules
陰部ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒は「性感染症」をご覧ください。
性交の後、約1~2カ月たって陰毛部に痒みが出てくることがあります。この場合、毛ジラミ症を一番疑います。虫体や卵を確認することで確定診断となります。虫体は陰毛の根元に頭をつっこむように寄生し、卵は陰毛にうみつけられフケがついているように見えます。剃毛しシラミ駆除のシャンプーが治療となります。
ヒゼンダニによる感染で、顔を除く全身に細かい発疹が多数出現し強い痒みがでますが、陰嚢(ふくろの部位)に小さいが硬く隆起した病変が複数できることがあります。この組織を少しとり顕微鏡で検査を行い、虫体や卵を検出すれば確定診断となります。接触すると周囲の人にうつす可能性があります。病院や介護施設で勤務していたとか、お見舞いのため病院に行ったとか、あるいは家族にやたら痒がっている人がいたりしたら要注意です。オイラックスの塗布やストロメクトールの内服が治療となります。
ペニスの亀頭や包皮が赤くなり、痒みがでます。ヒリヒリする場合もあります。陰部ヘルペスとまぎらわしい場合もあり注意が必要です。ステロイド剤の塗布が必要です。程度がひどいと抗生物質を投与することもあります。
ペニスの亀頭や包皮、あるいは外陰部が赤くなり、痒みのでることが多いです。湿疹・皮膚炎と似ていることが多く、真菌検査にてカンジダ(カビ)の存在の有無の確認が必要です。抗真菌剤の塗布が必要です。
陰嚢部になることが多いですが、赤くなり痒みがでます。慢性化すると、皮膚は厚くなり少し硬くなります。市販薬をつけてよくならないというケースが多いです。ステロイド剤の塗布が必要です。
見た目的には皮膚病変はないが外陰部に痒みが生ずることがあります。長年続いているケースが多く、悩んでいる方も多いです。決定的治療法はありませんが、ステロイド剤の塗布で大半の方はコントロールがつきますが、ステロイド剤の強さの選択も重要です。
ペニスや陰嚢にヒリヒリ感や違和感を感じ、その後発赤の中にかさぶたを伴った病変ができます。陰部の帯状疱疹の場合、神経障害のため尿が出にくくなることがあります。抗ウイルス薬の内服が必要です。
ペニスの亀頭に近い包皮に、コリコリしたふくらみができることがあります。何かできものができたとして受診する方が多いですが、リンパ管が炎症をおこし、リンパ液が停滞して腫瘤様になったものです。心配ならご相談ください。治療は必要ありません。
ペニスのカリの部位に、何か出来ているとして受診される方がおられます。この部位には生理的な丘疹がありますが、個人差があり目立つ方と目立たない方がおられます。治療は必要ありません。ただ、尖圭コンジローマが同部にできることもあり、診察しないとわかりません。心配しているならご相談ください。
ペニスや陰嚢に、臭いのあるドロッとした内容物を貯留した嚢ができることがあり、内容物が多くなってくると隆起してきます。陰部は好発部位です。炎症をおこすと、赤くなり痛みがでてきますが、炎症をおこさなければ痛くも痒くもありません。炎症を起こしている時は切開して内容物を出し、抗生物質の投与にて治療します。根本的治療はアテローマの摘出ですが当院では行っておりません。
ペニスの亀頭部に紅色の斑が出現し、少しかさつきがあります。難治疾患であり、一度改善しても時間がたつと同じ病変ができることがあります。ただ、ステロイド剤やビタミンD3軟膏の塗布が効果的なことも少なくありません。ご相談ください。
頻度は少ないですが、陰部が赤くなり痒みはありますが色々な薬を塗布しても反応しません。組織検査を行い診断をつける必要があります。悪性疾患ですので、疑わしい場合、連携医療機関にご紹介します。
本来泌尿器科疾患ですが、包茎の方がペニスの皮をむいて放置すると、ペニスの皮がむくんで腫れあがります。皮を元に戻すのが治療となりますが、長時間放置すると元に戻すことができなくなり、手術になることがあります。早くご相談ください。
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