血尿は尿路のどこに異常があっても出現する可能性があります。血尿には肉眼でわかる肉眼的血尿と肉眼ではわからないが顕微鏡でみるとわかる顕微鏡的血尿があります。
1日に8回以上トイレに行く場合を頻尿と定義します。内科で頻尿の相談をすると、抗コリン薬という膀胱の収縮を抑制する薬が処方されることが多いです。しかしこの投薬が効果的なのは、その患者様の病態が過活動膀胱の場合のみです。それ以外の原因で頻尿がおこっている場合は、抗コリン薬では効果はありません。頻尿の鑑別に尿検査は必須です。それをふまえて、色々なケ-スを提示しましょう。
これらの治療で効果がなければ、排尿日誌を書いて頂きます。排尿日誌とは1日の排尿の状態と水分摂取の状態をすべて書いて頂くものです。
その結果、水分摂取が多く(普通は1日に1000mlの摂取でよい)尿量も多いなら(普通は1日に1200~1500ml位)一番考えられるのは、「多飲多尿」です。水分摂取を減らすのが治療となりますが、それでもうまくいかないなら、糖尿病や尿崩症等の内科疾患も考えなくてはなりません。
水分摂取量は普通なのに頻尿の場合は、心因性頻尿や間質性膀胱炎を考えます。心因性頻尿の場合は膀胱訓練を行います。膀胱訓練とはトイレに行きたいと思ったらすぐ行くのではなく、5分トイレを我慢する。5分我慢できたら次は10分・15分と我慢して訓練します。
間質性膀胱炎の場合は下半身麻酔下に、膀胱をふくらます膀胱水圧療法を行います。
残尿測定を行い、残尿が50ml以上の時
女性なら低活動膀胱を考えます。すなわち尿の溜まった感覚が神経障害のため悪くなっており、尿が溜まり過ぎてこれ以上溜められなくなり、頻尿や尿失禁となります。よって膀胱の収縮力を強める薬を出したり、カテ-テルを膀胱に挿入し導尿する等の処置が治療となります。男性なら低活動膀胱・前立腺肥大症・前立腺癌の鑑別を要します。
以上の如く「頻尿」をきたす疾患の診断や治療はきわめて複雑で、泌尿器科専門医でないと正確な判断は無理と考えます。ご相談ください。
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